【歯ぎしりの悩みを解消しませんか?】
無意識のうちに歯を強く噛み締めたり、こすり合わせたりする歯ぎしりは、歯へのダメージや顎関節への負担をもたらします。歯ぎしりによる症状に悩まされている方におすすめなのが、ボトックス治療です。
ボトックス治療は、筋肉の働きを一時的に緩和させるボトックス(ボツリヌス毒素)を顎の筋肉に注入します。筋肉が緩むことにより歯ぎしりが抑制され、歯や顎関節への負担を軽減します。ボトックスは、筋肉の収縮を抑える効果があるため、歯ぎしりの原因となる筋肉の過剰な働きを緩和し、歯へのダメージを軽減します。
歯ぎしりは、歯の表面のすり減りや欠け、歯根が露出することによる知覚過敏や歯周病、顎関節症などの原因になります。ボトックス治療を行うことで、これらのリスクを予防し、健康な歯を守ることができます。
ボトックス治療は、比較的短時間で施術が完了し、通常の生活にすぐに戻れるため、忙しい方にもおすすめです。また、ボトックスの効果は数か月続くため、定期的に治療を受けることで、歯ぎしりによる悩みを継続的に軽減することが可能です。
ただし、ボトックス治療には個人差があり、全ての方に効果があるわけではありません。また、妊娠中や授乳中の方、ボトックスにアレルギーのある方は治療を受けられません。医師と相談しながら、ご自身に適した治療法を選択することが大切です。
顎関節症の緩和
顎関節症は、「口を開け閉めする際に音がする」や「口が開けにくい」などの症状があり、日常生活に影響を及ぼすことがあります。ボトックス治療によって顎の筋肉がリラックスし、噛みしめが緩和されることで、顎関節症に伴う痛みや不快感が減少することがあります。ただし、重度の顎関節症の場合は、ボトックス治療だけでは効果が得られないこともあります。
歯ぎしり・食いしばりの軽減
歯ぎしりや食いしばりは、寝ている間や日中の無意識のうちに強く噛むことを指します。行為は歯や顎に過度な負荷をかけ、さまざまな問題を引き起こすことがあります。
歯ぎしりや食いしばりは顎関節症を引き起こすリスクがあります。顎関節症を発症するとさらに不快な症状が現れるため、早めに治療することが重要です。
ボトックス治療は顎の筋肉の緊張を和らげる効果があり、ナイトガードだけでは解決しなかった症状が改善されることがあります。
エラの張り改善
ボトックス治療で顎の咬筋が緩むと、エラの収縮が起こり、小顔効果が期待できることがあります。咬筋は顎の筋肉であり、顔の輪郭が強調されることでエラ張りの印象が強くなります。ボトックス治療では、咬筋にボツリヌストキシンを注入し、筋肉の収縮を抑えます。骨格自体は変化しませんが、エラの張りが縮小するため、結果的に小顔になることがあります。
肩こりや頭痛の緩和
顎の筋肉の緊張が続くと、頭や肩にも影響が及び、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。ボトックス治療で筋肉の緊張が緩和されると、肩こりや頭痛の軽減につながります。
ボトックス治療は、効果的な治療法でありますが、副作用についてもご理解いただくことが重要です。ボトックス治療の副作用は比較的まれであり、施術後の注意点を守っていただければリスクを下げることができます。
注射部位の腫れや痛み
注射部位に腫れ、痛み、内出血が生じることがあります。通常、2〜3日で自然に改善されますが、場合によっては1週間〜10日ほどかかることもあります。症状が長引く場合は、アレルギーの可能性があるため医師に相談してください。
一時的な筋力低下
治療後、注射部位の筋肉が弱まり、他の筋肉を使うことが増えるため、噛むのが難しくなったり、口が開けづらくなったりすることがあります。特に最初の1か月間は、「噛めない」「顎のだるさ」を感じることがありますが、経過とともに慣れていくため、過度な心配は不要です。
また、口角が上がりにくくなることもあり、一時的に表情が不自然に見えることがあります。
頬のへこみや肌のたるみ
筋肉の収縮により、頬骨が目立ち、頬が凹んで見えることがあります。また、皮膚が薄い方や年配の方は、皮膚の余りによって肌がたるむことがあります。リスクを減らすためには、適切な量の薬剤を使用することが重要です。
感染
注射部位が感染することが稀にあります。感染のリスクを最小限に抑えるため、当院では衛生管理を徹底しており、専門的な知識と技術を持った医師が治療を行っています。
アレルギー反応
ボトックスに対するアレルギー反応が現れることがまれにあります。治療前にアレルギー歴や過去のボトックス治療の経験についてお伺いし、適切な対応を行っています。
診察 |
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まずは問診票を記入していただき、アレルギーや病歴を確認します。噛み合わせや顎の筋肉・関節の状態もチェックし、治療が適切かどうか判断します。治療の目的や方法、副作用、合併症について説明した上で、同意書にサインをいただきます。 |
治療前の準備 |
患者さまの症状に応じて、注射の濃度や量を調整し、注射部位に目印をつけます。 |
注射 |
目印をつけた部位を消毒し、細い針を使って薬剤を注入します。使用する針は非常に細いため、痛みはほとんどありません。 |
止血・冷却 |
注射後、約5分間止血処置を行います。腫れや痛みを抑えるため、必要に応じて注射部位を冷やすことがあります。異常がなければ、治療はここで終了です。 |
定期検診 |
治療後も経過観察のため、定期的な診察が必要です。効果や副作用の確認を行い、必要に応じて治療方法を調整します。 |
注射を受けた当日は、アルコール摂取やサウナ、激しい運動は控えてください。ボツリヌストキシンは熱に弱いため、体温上昇を招く行為は避ける必要があります。特に当日は、注射部位の内出血や腫れが悪化するリスクがあるため、注意が必要です。
また、顔のマッサージやうつぶせで寝ることも避けてください。薬剤が咬筋以外に広がることで効果が薄れたり、表情が固くなったり、肌がたるんでしまうことがあります。
これらの行動制限は、注射後1週間ほど守ることが望ましいです。
妊娠中・授乳中の方
ボトックスは胎児や乳児に影響を与える可能性があるため、妊娠中や授乳中の方には治療が推奨されていません。
ボトックスやその成分に対してアレルギーがある方
ボトックスやその成分に過敏反応を起こすことがあるため、アレルギーがある方は治療が受けられません。
筋肉障害や神経障害を持つ方
ボトックスは筋肉や神経に影響を与えることから、筋肉障害や神経障害のある方は、治療が受けられません。
感染症や皮膚の炎症がある方
注射部位に感染症や皮膚の炎症がある場合は、治療ができません。感染や炎症が落ち着いたら施術可能になることがあります。
抗凝固薬を服用している方
ボトックス治療と抗凝固薬の相互作用があるため、治療が受けられない場合があります。医師と相談し、適切な判断をしてもらうことが重要です。
効果が現れ始めるのは通常2〜3日後で、1週間経過する頃には多くの方が効果を実感できるようになります。約3週間から1か月が経過すると、効果が最大限に現れ、歯ぎしりや食いしばり、顎関節症の症状が軽減されることが期待できます。
ボトックス治療の効果はおよそ4〜6か月続くことが一般的ですが、筋肉の成長や治療効果の持続期間には個人差があります。そのため、治療のタイミングや間隔については、医師と相談して決めることが望ましいです。
ちくっとした痛みを感じる方もいますが、細い針を使用するので痛みを感じない方もいます。針が細いため、注射後に跡が残りにくいのが特徴です。
施術自体は15〜30分ほどで終わります。
ボトックス治療は副作用や合併症のリスクが比較的低いとされていますが、アレルギー反応などのリスクもあるので、治療前に医師の診察を受け、リスクや副作用について十分理解して治療を受けることが重要です。
治療後は硬い食べ物は避けてください。咬筋の動きを抑制するボトックス治療の効果が減少しないように、強く噛む必要がある食事は控えることが望ましいです。
治療を中断すると、咬筋の動きが再開し、歯ぎしりや食いしばりが再び発生する可能性があります。症状を継続的に抑えるためには、治療を続けることが必要です。
咬筋の発達が抑えられてきたら、治療の間隔を徐々に延ばしていきます。治療を繰り返すことで、咬筋の働きが次第に弱まります。咬筋の動きが安定したら、一旦治療を終了します。症状が再発した場合に再び注射を行います。