COLUMN
2024年6月7日
ダイレクトボンディングとは、虫歯の治療方法です。高強度の樹脂をラバーダムを用いて、虫歯で歯が無くなってしまった部分を即日(1日)で精密に治療する方法です。健康保険で行う虫歯治療(銀歯)と比べ、審美性、機能および歯への負担も軽減することができる治療です。
ダイレクトボンドでの重要な利点は、「即日」「最小限の歯の切削」「虫歯の的確な除去」「審美性」を一回の処置で可能な点です。当院ではマイクロスコープを駆使して、的確に虫歯を除去し、正確にダイレクトボンディングが可能です。
ダイレクトボンディングは従来の樹脂にセラミックスを加えて強度と審美性を向上させています。従来の健康保険内のコンポジットレジンと比較し、高い審美性と強度が向上しています。
ダイレクトボンディングで用いる接着剤は2種類あります。一つは1液性といい、その名の通り一つの接着剤を用いて行う方法です。当院では2液性の接着剤を用いて、ダイレクトボンドを行います。厳密には接着剤を使用する前に、接着剤の効果を約200倍向上させるエッチングという操作を歯に行います。その後、二つの接着剤を用いて、セラミックを配合した樹脂を歯に詰めます。
この接着剤の効果はに2液性の方がより優れており、保険内治療ではほぼ1液性で行われています。接着剤の効果は、ダイレクトボンドの予後(長持するか否か)に大きく関係しているため、治療の中で一番重要なポイントです。
簡潔に記載すると上記のような治療の流れです。治療時間は1本の歯であれば約30~45分です。(虫歯の大きさや本数によって治療時間は異なります)
ダイレクトボンディングは虫歯治療においてとても有効です。当院ではマイクロスコープ用いたダイレクトボンディングを行なっています。マイクロスコープを使うことでピンポイントで虫歯を除去できるため、必要以上に歯を削らずに治療をすることを可能としています。一本の歯を守るためにも、最小限の削る量が、歯を長持させることに直結します。
ダイレクトボンデイングは小さな虫歯や、歯の形態を治す場合にとても有効です。前記の通り、マイクロスコープを用いてピンポイントで虫歯を除去できるため小さな虫歯に一番推奨できる治療方法です。また前歯の形や隙間を治す場合も有効です。
ダイレクトボンディングは審美性に長けています。健康保険内の詰め物はおおよそ歯の色に合わせますが、ダイレクトボンディングはそれぞれの歯の色に合わせて治療ができます。
保存的治療として、歯を必要以上に削りません。治療時間はその日に終わる治療です。(治療の歯の本数が多い場合は、分けて治療を行います)審美性としては、歯に馴染んだ色合いで綺麗に治療が可能です。身体へのご負担も、虫歯を除去する際に行う麻酔程度です。
耐久性は個人差はありますが、約5年前後です。適切に研磨や噛み合わせを調整すればそれ以上に長持してくれると思います。治療は歯科医の技術に左右されることがあります。当院ではマイクロスコープを駆使して、自信を持って治療をご提供できます。
ダイレクトボンディングには適応症があります。その適応を守らない場合、早期に割れてしまうケースもあります。どんな虫歯治療にも適用できるわけではなく、小さな虫歯や歯の形態修正に用いいられることがほとんでです。治療の前に適応になるかは、歯科医師による診断のもと行います。
色調を合わせる必要があるのは、特に前歯の治療の際です。当院でダイレクトボンディングを行う際は、その歯に合わせて治療を行います。また本来の歯の形を再現することで、より口元の自然さを表現することにつながります。
マイクロスコープ下に、適切な治療手順で行うことが大切です。一つ一つの操作が、ダイレクトボンディングの精度に影響しますので、丁寧に、正確に処置を進めております。
みなさまと治療に関してはご同意を得ましたら治療に介入します。ダイレクトボンディングが適用にならない場合は、そのほかの適切な治療方法を説明いたします。無理にダイレクトボンディングすることで、歯を守れない場合もありますので、適切な診断を日々心がけております。
みなさまの審美的なご要望が多い中で、適切な診断のもと治療を提供することが大切だと考えております。お一人お一人に合わせた治療が、ご要望に添えるように私たちプロの視点と合わせてご判断いただければと思っております。
治療の前の診断、治療中の技術、予後のリスク、説明と治療に対する同意が持続・耐久性につながると考えております。
虫歯治療におけるとても有用な治療方法です。最小限の虫歯治療で、ダイレクトボンディング以上の治療はありません。歯科の技術および材料自体強度の向上が、更なる治療の質の向上につながると考えています。それに対し、私自身もスキルアップできるように日々トレーニングを続けます。
ダイレクトボンディングはとても有用性のある虫歯治療です。ご自分の歯を長く守るためにも、推奨したい治療です。ご不明な点は当院までお気軽にお問い合わせくださいませ。
本日も長文をここまでお読みいただきありがとうございました。みなさまの歯を、的確な診断と技術で守れるように努めてまいります。