COLUMN
2024年12月24日
こんにちは、東京神楽坂歯科院長の菊地です。
今回は小児歯科について簡単にお伝えします。以前まで小児の治療に関しては専門機関へ紹介をしておりましたが、当院での受け入れ体制が整いましたので今後お気軽にお問い合わせくださいませ。
歯列不正などは、虫歯のリスク・成人になってからの歯周病の原因につながります。お子さんの口腔内の環境を早い段階で衛生的な状態を保つことで、歯を失わず、ご自分の歯で噛み、栄養をとるといった健康へ直結してきます。
乳歯の役割の大部分は食事を噛むことです。永久歯が生えてくるまでお食事を噛むことを主として機能します。また、永久歯が生えてくるためのスペースを確保する役割もになっています。
早期受診のメリットは虫歯をつくらない口腔内環境を整えることにあります。どうしたら虫歯にならないのか?お子さんのお口の中の健康を確立・維持していく方針をお伝えします。
虫歯治療・歯肉炎の治療・予防的にフッ素を塗布することがメインとなります。6歳前後から顎の誘導発育を考慮しての矯正治療を始める場合もございます。
技術的な違いといえます。しかし、当院ではお子さんの治療を対象とするためお子さんご本人と信頼関係を構築してから治療に介入をします。緊急の治療以外は、親御様と一緒に話したのちに、お子様ご本人と歯科医師また歯科衛生士がわかりやすく処置する内容をお伝えします。
ご本人の同意なし治療へ介入した場合に、トラウマになり本来行うべき治療が先送りになってしまったり、専門機関への紹介になるケースが多いです。当院では信頼関係を確立した上で、処置する方針をとっております。
フッ素塗布は虫歯予防の観点からとても重要です。ご自宅での歯磨き粉に含まれるフッ素を毎日歯ブラシの際に使用するのに加えて、クリニックでの定期的なフッ素塗布はエナメル質を強化してくれて、虫歯になりにくい歯をつくります。
歯磨きはご自宅で出来る最高のケアです。中学生に入る前までは親御様の仕上げ磨きを推奨しております。その中で当院では、お子様ご自身がどのように歯磨きをすれば良いか、その方法をご本人と一緒に歯科衛生士が行います。
虫歯ができる最大の要因は日々のお食事です。虫歯ができやすいお子さんは共通して、甘い飲み物や食事が多いです。現在の日常生活において、甘いものを口にしない日はないと思いますので、お食事と甘いものの摂るバランスをなど当院ではお伝えしています。
乳歯の虫歯はとても進行が早いため、早い段階での歯科治療が必要です。また、乳歯に虫歯が多いと、永久歯にも虫歯が波及します。そのため、乳歯列の段階で虫歯にならないような口腔内環境を整えることがとても重要です。
歯肉炎や歯周炎などの歯周病は、成人になってからの病気ではありません。歯肉炎はお子さんの歯茎にも起こり得る病気です。虫歯同様、歯周病は歯を失う大きな原因です。虫歯・歯周病は細菌による感染症です。お口の中のバイオフィルム(プラーク)の停滞により病状が悪化していきます。早い段階で、このバイオフィルムをとる習慣(歯ブラシ)がとても重要です。
小学生・中学生に多いのが歯の外傷です。実例で申しますと、野球ボールなどが顔面に当たり歯が折れてしまった方が、歯の神経まで見えてしまい私のクリニックを受診しました。本来歯の神経が見えてしまった場合(露髄といいます)は神経をとる治療を行うのが一般的ですが、外傷すぐに来院したおかげで神経を残す治療ができました。外傷の場合は治療にスピード感が必要です。また歯が折れずに、歯が抜け落ちてしまった場合は、歯の保存液もしくは牛乳につけて早期にクリニックに受診をしてください。歯を残せる可能性が高まります。
乳歯列が歯揃い、6歳前後で歯並びに不正がある場合は矯正歯科の受診を推奨します。歯並びは将来的に、きれいに並んでいることで歯ブラシによるケアをしやすいため虫歯や歯周病の予防につながります。
個人差はありますが、6歳前後でスタートします。お口の周りの筋肉や顎の成長を誘導するのが一期治療、ワイヤーなどをつけて歯自体を動かすのが二期治療です。個人差もあるため矯正医による診断が必要です。
3〜4歳のタイミングが良いです。乳歯列が揃っている段階なので、予防処置を少しづつ始めていくことができます。
虫歯や歯肉炎の予防また、日々の歯ブラシの確認のため定期的な歯科での検診を推奨します。
虫歯や歯周病などの病気を予防するために通うことが大きなメリットです。どうしても歯医者さんにいくのは痛みなど症状を自覚した段階で来院される方が多です。しかし、病気になる前に予防的な処置をすることで、歯を失うリスクが激減します。
お子さん、そしてお父様・お母様に治療のステップをわかりやすくお伝えします。治療の対象はお子さんのため、自立を促す歯ブラシ指導などを当院では徹底しています。
ぜひ、歯医者さんは怖くないところだとお伝えいただけると嬉しいです。どうしても歯科医院は痛いところと認識がついてしまうと、お子さんの足も遠のいてしまいます。お子さんご自身の歯をまもる味方であると、お伝えいただけると予防歯科の発展につながります。
当院では歯科衛生士より、ポイントをご本人とご両親にお伝えしています。
お子さんに自覚してもらえるように、私たちからわかりやすくお伝えします。
「乳歯はどうせ抜けるのに治療する必要があるの?」
予防歯科の観点から言うと、永久歯などに虫歯や歯周病ができないようにするためです。また、早期に歯が抜け落ちてしまうと、永久歯の並びに影響するため、乳歯の治療は重要なのです。
「歯並びが悪いかどうかはいつ判断するべき?」
6歳ごろが一つの目安です。個人差もあるため、一度歯科院を受診して、矯正が必要かどうか検診を受けることをお勧めします。
「虫歯予防のためにどんな食品を避けるべき?」
甘い飲み物です。ペットボトルなどのジュースは長時間にわたり飲む可能性があり、虫歯ができるリスクがとても高まります。
小児歯科専門医は大学病院に在籍していることが多いです。
定期的は検診を受けられるかかりつけの歯科医院を見つけることを推奨します。
お口の中の健康が、将来お子さんが成人された後の健康につながると思っています。お口の健康から、全身の健康へを当院でもコンセプトとしております。
お子さんの場合は病気になる前の予防がとても有効です。たとえ病気ができたとしても、かかりつけ医で定期的に検診を受けていることで、早い段階での治療ができることにつながります。
当院も神楽坂という地域のかかりつけ医として、お子様やご両親そして地域の健康を支える立場にあるため、遠慮なくご相談ください。お子さんの笑顔は、私たちにとっても未来の希望です。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。