COLUMN
2024年10月10日
皆さんこんにちは!東京神楽坂歯科、院長の菊地です。今回は審美歯科の治療の一つである、ラミネートベニアについてお話しします。
ラミネートベニアとは前歯の修復治療の一つで、歯の表面にセラミックスを接着する治療方法です。
ラミネートベニア治療は、歯の切削(削ること)が少ないことから、低侵襲の審美・修復治療です。
元々の前歯の色や形にコンプレックスがある方に、自然の歯に近い治療ができます。
基本的にエナメル質の表面に、セラミックスのシェルを貼り付ける(歯科用接着剤で接着する)治療方法です。エナメル質を残した治療方法のため、クラウン治療と比べて歯を削る量が極めて少ないと言えます。
セラミック製のシェルを歯科用接着剤を用いて、強力に歯に接着させます。見た目の色、形態を歯科技工士と連携して、お一人お一人に合わせて治療を行います。
厳密に歯を1mm未満歯科専用ドリルで削り、歯の形態・変色・サイズなどのバランスを複合的に考慮して、セラミックシェルにて接着して治療を行います。
仕上がりは個人差はありますが、ご自分の天然の歯に近い状態に治療を行います。
テトラサイクリンを服用されて、歯の色が変色している方
矮小歯といい、上顎側切歯に多く見られる、歯が細い方
歯間離開といい、前歯の中心に隙間がある方
欠けてしまった前歯が広範囲の場合など。
初回では問診を行い、レントゲン撮影、口腔内写真など治療に必要な情報を得てから治療に移行します。
どの歯を治療するか、また噛み合わせや形態などを型取りをして、歯型を取ります。それを元に最終的な歯の形態などを決定します。
すぐ歯を削るわけではなく、歯型を元に仮のラミネートベニア(樹脂製)を作成して仮で接着をして形態などに問題がないか確認をします。
1回の治療時間は60分程度です。また回数の目安は最低でも5回は必要です。歯を削ってラミネートベニアを接着するという単純な治療に思えるかもしれませんが、形態・色調・歯茎との調和なども考慮して丁寧に治療を行う必要があるため、前記の回数を考慮しております。
審美的な面では、ご自分の天然の歯のような仕上がりになります。形態・色調・バランスを全て調和させることで、より完成度が高い治療に繋がります。
特にクラウン治療と比べると歯を削る量はとても少ないです。ラミネートベニヤは基本的にエナメル質の表面のみを削るのに対して、クラウン治療は象牙質まで歯の切削が及ぶ治療です。もちろん、ラミネートベニヤ治療とクラウン治療の適用症が異なるため、術前の治療に対する診断が重要と言えます。
セラミックの材質性能の向上、接着剤の接着力の向上が進んでいるため、欠けたり割れにくくなっています。
セラミックは基本的に着色しません。そのため、ステインなどが付着しにくく、審美面が維持されます。またプラークも付着しにくいため、歯周病の観点からもメリットが大きいです。しかし。プラークが付着しにくいという理由だけで、治療を行うのは推奨しません。
治療の費用は精密な自由診療のため、高額です。しかし、その費用に見合ったゴールを設定しております。
ラミネートベニア治療後、セラミックが欠けてしまうこともあります。その場合は再度治療を行う症例もあります。
あくまで人工的な歯のシェルを歯に接着する治療なので、完全に元あるご自分の歯に再現することはできません。しかし、歯科技工士と連記をして、ご自分の天然の歯に近い状態に治療を仕上げることが可能です。
治療後は定期的なメインテナンスを強く推奨します。ラミネートベニアと歯の接着部分にプラークが停滞すると虫歯のリスクが高まります。虫歯が新しくできてしまった場合は、虫歯を除去して再度治療を行う必要性も出ますので、虫歯にならないようなお口の環境づくりが大前提です。そのため、定期的な歯科衛生士によるメインテナンスを推奨しております。
ご自分の歯と同じように歯ブラシをしてください。またフロスも通していただくなど、ご自分の歯と同じように日々のブラッシングを推奨します。
前述の通り、虫歯のリスクがありますので定期的なメインテナンスを強く推奨いたします。
歯に強力に接着はしており、強度は高いです。しかし、極端に硬いものを前歯で噛むことは避けて下さい。セラミックや歯が欠けてしまう原因になります。
都内での治療は1本の歯が約15万円前後です。もちろん、よりこだわって治療をしていく場合にそれ以上に治療費がかかります。
自由診療のため、保険診療の扱いがありません。
医院ではクレジットカード決済により、分割をご自身で設定していただくことは可能です。高額の治療費のため、デンタルローンなど組み込んで治療を受けられる方もいらっしゃいます。
治療に痛みはありません。基本的にエナメル質のみに治療を行うため、しみるなど治療中に痛みは出ません。しかし、痛みがでうる場合は、あらかじめ局所麻酔を行い、治療中は無痛で処置する場合もあります。
年数を断定することはできませんが、おおよそ10〜20年が目安です。
自然な歯に近い状態に治療をすることが可能です。
クラウン治療とは違い、歯をマルマル削る必要がないため、低侵襲の治療と言えます。また、審美領域の修復治療のため、見た目の改善につながります。
今まで歯の色や形態にコンプレックスがあり、口元に自信のない方は、治療後ご自分の歯に近い状態に綺麗に仕上がり喜んでもらえることが多いです。その延長で、今まで口元を気にされており、笑えなかった方の笑顔を取り戻す治療とも言えます。
ご自身の口元からの自信を引き出すことに繋がると思います。
少なからず歯を削る治療ですので、適切な診断のもと、ご自分の悩みなどをしっかりと把握してくださる医院での治療を推奨いたします。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。ラミネートベニア治療は審美
・修復治療として確立されておりますので、的確な診断のもと治療を受けていただくことを推奨します。当院でもラミネートベニア治療を行っておりますので、些細な疑問などでも構いませんのお気軽にお問いわせ下さいませ。
また今後も地域の皆様に有益な歯科情報をお伝えできるように努めてまいります。